でじろーくんは、電気器具や計器、制御装置などとつなげて使用します。(このページではこれ以降、でじろーくんと繋がるものを総称して機器と呼ぶことにします)
でじろーくんと機器とは通信を行って、機器が持っていたり取り扱っているデータを受け取り、見たり、記録したり、記録されたデータを処理して活用する装置になります。
でじろーくんはLANのポートを持っていますので、パソコンなどをつながるようにすれば、WEBブラウザーと呼ばれるアプリケーションを使って、機器から取り寄せたデータをリアルタイムに見ることができます。WEBブラウザーは最近のパソコンやタブレット、スマートフォンでは最初から使えるようになっています。例えば、Microsoft EdgeやGoogle Chromeといったものが有名でしょうか。ですので、このホームページを見ている今のブラウザーを使用してでじろーくんに繋がった機器のデータを見ることができます。(この見る機能を監視と呼ぶことにします)
また、この後説明する記録したデータを基にWEBブラウザー上でグラフを作成することもできます。
でじろーくんは、データベースサーバーという機能を持っています。(この機能をDBサーバーと呼ぶことにします)でじろーくんは、DBサーバーに取り寄せた機器のデータを一定間隔でタイムスタンプと呼ばれる時間のデータとともに記録化し溜めていきます。(この記録化する処理を収集と呼ぶことにします)
一般的には、DBサーバーの構築には専門知識が必要ですが、でじろーくんにはDBサーバーを内蔵して設定してあります。でじろーくんと機器をつなげて通信できるように設定すれば、特別な知識や設備を追加しなくてもデータ収集を開始することができます。
まずは、DBサーバーのデータはそのままでは中身を見ることができません。
でじろーくんは、監視で使用するWEBブラウザーを使用して、データの中身を見たり取り出したりすることもできますが、少し専門的な難しさがあります。
そこで、でじろーくんは簡単にデータが取り扱いできるように、次の2つの機能を標準で持っています。この機能を使うためには、microSDをでじろーくん本体に差し込むことが必要になります。
1つ目は、エクセルなどの表計算ソフトで扱えるcsvファイルという形式で1日分のデータを丸ごと毎日自動で書き出します。
2つ目は、指定したデータをPDFファイルという形式で日報や週報といった帳票を自動で書き出すことができます。
また、csvファイルをエクセルなどでグラフ描画させる手順を簡略化できるように、WEBブラウザー上でグラフを作成ような機能を持っています。
機器からデータを受け取る方法は、大きく分けてアナログ方式とデジタル方式がありますが、でじろーくんが行う通信というのはデジタル方式でデータを受け取ることをいいます。
機器は、いろいろなものがありますので一概には言えませんが、近年マイコン等を搭載しデジタルで表示するものが多くなっていると思います。
機器がデータをデジタルで扱っている場合、アナログ方式ではわざわざデジタルからアナログに変換する必要があり、また、データを受け取る側もアナログをデジタルに変換する必要があります。このように、デジタル⇒アナログ⇒デジタルと変換(ここの表現では⇒の部分)が2回入ることで、元のデータが僅かに狂うことがあり本来の表示された値ではない記録がされることがあります。
一つの例として0.0~300.0℃の表示をする温度計があり、今の表示が60.0℃であったとします。アナログ方式で記録をした場合、59.9℃や60.2℃といった記録がなされることがあります。
デジタル方式は、60.0℃で表示されているものは60.0℃で記録がされます。
でじろーくんは、RS485(Modbus RTUプロトコル)とMCプロトコル(3Eフレーム,1Eフレーム)に対応しています。
RS485には、各機器メーカ独自のプロトコルもありますが、Modbus RTUは産業界の標準的なプロトコルとして広く普及しています。
(プロトコルというのは、通信で使用する約束事のようなものです。人と人がコミュニケーションをとるのに、日本語や英語やドイツ語といったようにどの言語を使って会話をするのかといったイメージでしょうか。)
また、MCプロトコルというのは三菱電機株式会社様のシーケンサ(PLC)に使われている専用の通信方式なのですが、日本国内のPLCでは非常に多く使用されています。
でじろーくんの非常に大きな特徴として、既に広く普及されている機器のデータを扱えるということになります。
注)でじろーくんは因幡システム合同会社の登録商標です。